ゆるり日記

息抜きに身の回りのことや聖書のことなど気の赴くまま書きます

今日の聖書

詩篇103篇2節

わがたましいよ。主をほめたたえよ。主の良くしてくださったことを何一つ忘れるな。

仕事でカウンセリングをすることがありますが、カウンセリングの専門的勉強をしたわけでもない私が相談者に向き合う基盤は聖書と祈りです。そして、相手の話にじっくり耳を傾け、一緒に祈ります。

沢山の方の悩みを聞いてきましたが、その中の1人、Sさんは一度のカウンセリングで劇的に変わった1人です。Sさんは長年持病で苦しみ、その持病の故に誤解されることが多いこともあって怒りでいっぱいの人でした。ちょっとしたことで怒り、攻撃的になるので人間関係がうまくいく筈はありません。

そんな彼女が私のところに相談に来た時は怒り、批判、苦々しさでいっぱいでした。病気の苦しみだけではなく、その為に長年人々の好奇の目にさらされてきたのですから、それだけを考えても彼女の抱えている苦悩がどれ程のものか、その経験のない私などに分かる筈はありません。

彼女の痛みを思いながら祈る心をもってじっくりと耳を傾け、一緒に祈り、それから思いに浮かんだ聖書の箇所を読みました。旧約聖書に「わがたましいよ。主(注:創造主なる神のこと)をほめたたえよ。主の良くしてくださったことを何一つ忘れるな。」とあります。

読んだ後で彼女に「人は一日の中で良いこともある筈ですが、良いことは当たり前のこととして思いに留まることもなく過ぎ去り、嫌なこと、マイナスのことが思いを支配するのではないでしょうか。

しかし、聖書には『主の良くしてくださったことを何一つ忘れるな。』とあるので、毎日その日にあった良いことを一つひとつ思い返して書き留めてみてはどうでしょう。」と言いました。傷ついている彼女が私に理解してもらえなかったと更に傷つかないことを心の中で祈りつつの助言でした。

それを実行するかどうかは彼女の決めることであって決してそうしなさいということではなかったのですが、彼女は驚くほど素直に私の言葉を受け入れて笑顔で帰って行きました。

 その日から彼女は一日にあった良いことを数えてSNSに神様からの恵みのカウントとして載せるようになりました。 載せるだけでなく、その一つ一つについて感謝の祈りをしているとのことでした。やがて彼女の言動は穏やかになりました。

すると家族との関係も同僚との関係も良くなり、状況が改善されました。身なりにも気をつけるようになり、おしゃれを楽しみ明るくなっていきました。

そしてカウントが1000回を数えた時、「1000回も恵みを頂いた記念と感謝です。私の今の心境です、」と言って私に「ワーイキイキ!!心配無用」という本をプレゼントしてくれました。その彼女の顔は喜びに輝いていました。

彼女は信仰を働かせることによって現状を打破出来たのです。「愛少女 ポリアンナ」の物語をご存知の方は多いと思います。どんなに苦しい時も牧師であった父親の遺言を守って「良かった探し」をするポリアンナがそれによって困難を乗り越えていく物語です。

その根底に流れているのは聖書で、「良かった探し」は単にポジティブシンキングや現実逃避ではなく、聖書に基づく信仰の適用です。そこに神様が働かれるのを私自身も幾度となく経験してきました。

 

 

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 まだ寒いけれど春を捉えて天を仰ぐかのよう。白梅  2021年