言葉の持つ力
このところゆっくりとブログを書く時間がなくて今日もどうしたものかと思いつつホンの少しでもと書き始めています。
先日午前中にSさんから2回電話がありました。スマホになって電話をかけるのも受けるのも難しくなっているのに、よっぽど思いを伝えたかったのでしょう。
私の声を聞くとすぐに悲しそうな声で「ワタシね、被害妄想になっちゃった。どうしよう。」と言うのでした。
誰かに「あなた、それは被害妄想になっているのよ。」などと言われたのだろうかと思いましたが、「誰かにそう言われたの?」と尋ねたところで良い話が出来る訳ではないので尋ねませんでした。
彼女の話をゆっくり聞きながら「あなたは被害妄想になっている訳ではないのよ。」と繰り返し伝えたら少しは気持ちが落ち着いた様子でした。
四方八方に気を遣いっぱなしの彼女が悲観的になるのは致し方のないことです。過敏に感じてしまうこともあるでしょう。
それにしてもSさんの状況で自分のことを被害妄想だと認識してしまうのは辛いなぁと複雑な思いだったので施設長から別件で電話を貰った時にそのことを話しました。どうやら「思い過ごしよ」と励ますつもりで「被害妄想」の言葉が使われていたようです。
言葉は建て上げる力もあるけれど破壊する力もあるもの。言葉で失敗をしない人はいないと思いますが自分も気をつけなければと思ったのでした。