ゆるり日記

息抜きに身の回りのことや聖書のことなど気の赴くまま書きます

母(95歳)がコロナに罹って

日中の残暑はまだ厳しいですが朝夕は秋の気配を感じるこの頃です。5月以来ブログから離れてしまい、3ヶ月ぶりの更新となりました。お休みしている間も気にかけてお声をかけて下さった方、訪問して下さった方、ありがとうございました。ボチボチ再開しますので今後ともよろしくお願いいたします。

 

「母がコロナ感染、そして驚きの回復」

6月に母が入所している特養でクラスターが発生しました。その直前に面会が可能になったという案内を貰ったので航空券とホテルを予約した後で念には念をと特養に確認の電話をしました。すると、「申し訳ありません。ホームにコロナ感染者が出て急遽面会不可になりました。」とのことで帰省を断念したのでした。

その時点では母は感染しておらず元気とのことでしたが、それからしばらく経って母が感染して「少し酸素が低下しているので一ℓの酸素を流しても良いですか。」と特養の看護師から電話がありました。軽症なので医師の指示を受けながら施設内で処置をしているとのことでした。

しかし、それから数日後に母は救急搬送され、救急医から電話で説明を受けた際に「感染直後でしたら薬が効いたのですが、感染して10日以上経っているので薬が使えず、状態からして年齢も年齢ですし回復は望めません。」と言われ、その時初めて母が感染したと連絡を受けた時は感染後既に1週間以上経っていたことが分かったのでした。

母は感染後に経口摂食が出来なくなり点滴で栄養補給をしていることは聞いていましたが、入院時には低酸素だけでなく脱水症になっていて意識が朦朧としているとのことでした。医師が説明している中で「感染後10日経っているのでコロナウイルスは無いと思う。」と言ったので即座に「それでは面会が可能ですか?」と尋ねたら「いや、面会は出来ません。」ということでした。

それでも即帰省することにして航空券の購入やホテルの手配などバタバタしていたらコロナ病棟の看護師からアメニティのこと等で電話があったので「今から沖縄に向かう。」と話すと「沖縄は今大変な感染状況ですよ。それでも来られるのですか?」と面食らった様子でした。

それでも私が帰省すると言うと「お母さまとはどのくらい会ってないですか?」と尋ねられたので「一年くらいです。」と言うと、1年も会わないまま最後の別れも出来ないかもと心を痛めたのか「分かりました。面会が出来るよう私から主治医にプッシュしてみます。面会の確約は出来ませんがプッシュしてみますね。」と言ってくれ、思いがけない親切な言葉に心から感謝しました。

救急医から直接説明を受けていた兄嫁からも絶望的な言葉しか聞けませんでしたが、私は現実を受け止める覚悟はありつつも望みを失ってはいませんでした。

病棟の看護師から「PCR検査を受けて陰性であれば直接ではなく端末での面会が出来ます。」と連絡を受けたので地元のPCR検査センターに行きました。県外の人は五千円の検査料金がかかると言われましたが入院中の母に面会するためだと話すと無料にしてくれました。

結果が陰性だったので面会が許されました。面会はコロナ病棟でiPadに映る母の姿を見せて頂く形でした。点滴と酸素吸入をされてベッドに横になっているものの1年ぶりに見る母の姿でした。

案内してくれた看護師に「すみません、ここでお祈りしても良いですか?」と尋ねると「どうぞ、どうぞ。」と言ってくれたので、母の姿を見ながら「御心でしたら母を癒やして下さい。」と祈りました。

私の一番の願いであった母の近くで母のために祈ることが出来たことで得心がいった私は名古屋に戻ることにしました。兄嫁は私を引き留めましたが「私が沖縄に居ても母に会える訳でなし、何もすることはないのにただ母がこと切れるのを待っているかのような、そんなことはしたくない。」と言いました。

とは言っても兄嫁の不安も分かるので葬儀社に連絡を取ったり、私がやるべき手立てを済ませて兄嫁にその説明をして沖縄を後にしました。

3週間ほどして母は無事に回復、退院しました。退院には兄嫁と特養の方が立ち会い、母は病院からそのまま特養に戻りました。「入院時はストレッチャーに朦朧と横になっていたのに退院の時は目に力が戻り車椅子に乗っていて、救急医もああ言っていたし無理だと思っていたけど奇跡だね。」と兄嫁は喜んでいました。

退院後の母は介助が必要なものの経口摂食が出来るようになり以前のように元気にしているとのことです。日ごろ私がお世話になっている医師が母のことを聞いて「へぇ、そんな話は聞いたことがない。すごいね、奇跡だね。」と驚いていました。

母は9月で96歳になります。

 

出エジプト記15章26節

わたしは主、あなたをいやす者である。

 

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